学校長日誌

校長室から 30

2016年11月14日 09時24分

少しずつ余震の不安から遠ざかっているように思います。しかし、これまでの3週間の間に震度1以上の余震が400回を超え不安な日々を過ごしてきました。いまだに避難をされている方もおられ、また多くの屋根にはブルーシートが張られるなど、地震の爪痕が残されたままです。少しずつ復興へと進んではいると思いますが、元の生活になるまでにはかなりの時間がかかりそうです。
そんな中ではありますが、本校の生徒たちが全国の場で活躍をしている姿に触れることが出来ました。
今月6日に石川県金沢市で開催された全国産業教育フェアでのフラワーアレンジメントコンテストには環境科3年の谷垣さんが出場しました。全国各地から64名の選手が出場した大会でしたが、昨年に続いた出場で堂々と競技をしていました。僕が見てもすばらしい作品だと思いましたが、さすがに全国の場となるとレベルも高く、惜しくも入賞することは出来ませんでしたが、全国の場で活躍をしてくれたと思います。
次に12日と13日、東京アンテナショップでの販売実習と、全国農業高校収穫祭での様子を見に出かけてきました。参加したのはいずれも食品科2年生の生徒たちでした。
東京アンテナショップでは、本校の肉加工品の販売をするとともに、平井伸治鳥取県知事と「鳥取県中部地震復興がんばろうプロジェクト」を開催し、来場された方にカニ汁を振るまい募金の呼びかけをしました。知事のすぐ隣でかなり緊張した様子でしたが、生徒たちはがんばって活動していました。
また全国農業高校収穫祭は、東京駅にある大丸東京店12階のフロアで全国各地の農業高校が出店し開催されていました。12階にエスカレーターで上がるとちょうど目の前に鳥取湖陵高校が出店し、すぐ横に本校が出店していました。生徒たちに聞いてみると、地震のことを聞かれたり、激励をされたりということがあったようです。
いずれの販売実習でも、大都会の真ん中で生徒たちが「倉吉農業高校です。本校の生徒がつくった加工品をぜひ食べてみてください」と、大きな声でアピールしていました。道ゆく人の多くは呼びかけに応じてくれていました。中には初日にウィンナーソーセージを購入して食べてみたけど、あまりにおいしかった(ドイツで食べたのと同じくらいにおいしかったそうです)のでまた買いに来ましたといったお客様もおられました。こんな声を聞いて生徒たちは日頃の実習の意義を感じてくれたのではないかと思います。
学校の中だけでなく、いろいろな場でいろいろな経験を積み重ねていくことをとおして、生徒たちはしっかりと成長していっています。