学校長日誌

校長室から 21

2015年11月26日 07時45分

このコラムに向かうのは9月以来ですから、ずいぶんと時間がたってしまいました。昨日、中部地区のある中学校を訪ねたところ、そちらの先生からこのコラムについてとてもうれしい評価をいただきました。それを受けて慌てて書いている状況です。自分の無精さを改めて感じています。
先回から、とてもたくさんの出来事が本校でありました。本当はひとつひとつ私自身の感想を述べたいところですが、あまりにも多いので、それぞれの詳細については、それぞれこのホームページを見ていただくことにしたいと思いますが、これらの中で僕が一番感じたのは本校生徒たちのすばらしさです。
本校の生徒たちは学校外に出向いたり、また学校内に地域のみなさまを迎え入れたりする機会がとても多いのですが、みなさまからいただく評価は、「あいさつがとてもすばらしい」とか、また「とてもしっかりしています」といったものばかりです。僕が見ていても、中学生や地域の人を前にして堂々と農業の技術指導をしたり、創立百三十周年記念式典や近畿高等学校総合文化祭では、それぞれの役割を見事に果たし、おもてなしの心で元気よくあいさつしたり、とても校長として本校の生徒たちを誇らしく思いました。
一年生はまだまだだなと思いますが、それが上級生になるにしたがってどんどんと成長するのが本校の生徒たちです。中学校の校長先生方から、「中学校時代と見違えるようだ」と、とてもいい評価をいただくのも、本校の教育の成果だと思っています。
さらに生徒たちを伸ばし、鳥取県の農業や地域の担い手をしっかりと育てるという本校の使命を果たして、「消滅可能都市」などといった言葉を、どこ吹く風と吹き飛ばしたいものです。

校長室から 20

2015年9月3日 13時25分

本校では去る8月27日(木)に始業式を行いました。40日にわたる夏休みが終わりました。
2学期には創立130周年記念式典や倉農祭があります。そして近畿高総文祭があります。多くの方々をおもてなしの心でお招きしたいものだと思っています。
そして3年生は自分の進路を定め、そしてその進路に向かって努力を重ねるときでもあります。一度しかない自分の人生を、後悔することなく目標を定めてがんばって欲しいものだと思います。
また2学期からALTのカール・ルイス・ロット先生に来ていただきました。先生はアメリカ合衆国ミネソタ州のご出身です。昨年は宮崎県の中学校におられました。聞いてみますと、ミネソタ州は真冬にはマイナス50度まで気温が下がるそうです。降る雪も溶けることなくどんどん積もっていくとか・・・。鳥取の方が過ごしいいよと言っていました。カール先生は智頭農林高校、鳥取緑風高校との3校掛け持ちです。とても明るい先生ですぐに生徒たちになじんでいます。本校はニュージーランド研修などをとおして、グローバルな視野を持った生徒たちを育てています。これからの活躍に期待したいと思います。
今日から明日まで、京都府立農芸高等学校、兵庫県立播磨農業高等学校、香川県立農業経営高等学校から、それぞれの寮生の代表が本校に集まり寮生サミットが開催されます。農業経営者育成という同じ目標を持った学校や寮で生活している近隣の生徒が一堂に会し、お互いの友情を育んだり、どうすれば寮生活が充実したものになるのかなど情報交換していきます。そして明日は鳥取県の特産物である二十世紀ナシの選果場や、本県の代表的な乳製品を製造している大山乳業協同組合を見学して終わります。運営は本校の寮生が行います。参加したみんなにとって有意義な会になるよう期待しています。

校長室から 19

2015年8月17日 17時00分

インターハイや農業クラブ中国大会など、夏休み中に予定されていた大会の結果が入ってきています。
くわしいことはそれぞれ本校のホームページ上に掲載されていますので、そちらをご覧いただければと思いますが、まずもって、それぞれの大会に向けた生徒たちのがんばりを高く称えたいと思っています。大会に出場するための練習は並大抵ではなかったですし、勝利をめざしてチーム一丸となって努力を重ねたことだろうと思います。結果がどうであれ、これで得た実績と経験はみなさんの人生の大きな宝物となるだろうと思います。もうすでに1、2年生は来年を見据えて練習を開始しています。
農業クラブ中国ブロック大会に出場した野菜チームは、夏休みに入ってからほぼ毎日、一日7時間の記録簿作成や発表練習に励み、チームワークも固く誰ひとり怠けることなく当日を迎え、発表も堂々と自信を持った姿での発表だったと報告を受けています。他に出場した流通チームや、意見発表で出場した1年生の濵田柾宗君も、同じように本番に向けて夏休みなどなかったと思います。そこまでの努力が勲章だと思います。中国大会での優秀賞は立派な成績です。ぜひこの先に活かして欲しいものです。
そして、どうしてもここで触れたいことがあります。それは本校の新聞部です。新聞部は現在部員が一名です。今日(8月17日)、その一名の越野利庸くんが新聞を発行したと持ってきました。この4月から5号発行しています。彼は何かあるたびにカメラを構え、文章をつくり、新聞を発行し続けています。派手な舞台はありませんが、この活動はまさに賞賛に値すると思っています。

校長室から 18

2015年8月5日 14時53分

夏休みに入っておおよそ3週間がたちました。連日の猛暑ではありますが、農場当番の生徒たちはこの暑さに負けずに農場管理に取り組んでいます。
現在、6名の生徒が北海道鶴居村での酪農実習、3名の生徒が長野県南佐久郡での野菜実習に取り組んでいます。またニュージーランド研修にも3名の生徒が出かけ、昨日鳥取県に帰ってきました。それぞれの生徒たちが他では得られない経験を積み重ねて一段と成長した姿を見せてくれると思っています。
そんな中、先週、生徒たちが酪農実習している鶴居村に出かけてきました。最高気温が25℃前後という、鳥取県では考えられない涼しい気候の中、酪農家に泊まり込んで3週間の長きにわたり研修をしている生徒たちは、体調を崩すことなくがんばっていました。農家の方たちとのコミュニケーションも取れていたようです。農家の人たちからは、「ふだんの実習の成果からか、教えなくてもどんどん仕事をこなしてくれる」と、高い評価をいただいています。鶴居村役場の方々も村長さんをはじめこの実習をしっかりと支援していただいています。さすが昭和31年から続く歴史ある交流です。一昨日鶴居村の大石正行村長さんから電話をいただきました。生徒たちと話しをする機会を持っていただけるようです。鶴居村あげての歓迎ぶりがわかります。
鶴居村の酪農家は搾乳牛だけでも一軒あたり百頭を超え、さらに一面に広がる巨大な飼料畑や、搾乳ロボットなどの最先端の機械や大型機械の数々など、決して本州では見られない酪農を展開していました。こんなところで研修をしている生徒たちには人生で忘れられない経験となっていると思います。いずれは鳥取県の酪農を変革してくれると期待しています。
8月8日には鶴居村を離れて10日には鳥取に帰ってきます。成長した生徒たちを見るのが楽しみです。

校長室から 17

2015年7月17日 13時06分

今日は終業式を行いました。台風11号が接近する中、昨日から出校させるかどうか悩みましたが、本校生徒の約半分が寮生であることや、危険を感じた生徒については登校を求めないということにして予定どおり実施しました。朝、各ルームをまわってみると、多くの生徒たちが登校していました。幸いに朝のうちに雨や風もやみました。寮生は今日は帰省日になっています。みんな無事に帰宅して欲しいと思っています。
終業式に先立ち、表彰式と離任式を行いました。表彰状の数が多くてかなりの時間を費やしましたが、優勝とか第1位とかの文字が続き、改めて本校生徒の活躍を感じます。優勝カップも多く、とても気持ちのいい表彰式でした。
次いで行った離任式はALTのマギー先生の離任式でした。先生は2年間にわたって本校の英語教育に熱心に取り組んでいただきました。先日も山本教育長が来られたときにも授業を見ていただき、アクティブ・ラーニングで活発なやりとりがあったと感想をいただきました。先生は引き続き中部の学校にはおられます。2学期からは別のALTの先生がやって来られることになっています。近くにおられるので、またお目にかかる機会もあることでしょう。
明日から夏休みに入ります。農場当番や部活動、進学課外など、多くのやるべきことがありますが、健康や事故に気をつけて元気な姿で始業式に会いたいものです。

校長室から 16

2015年7月7日 10時06分

先日(7月3日)に県内各地の中学校の先生方を招いて学校説明会と農業体験実習を行いました。多くの中学校の先生方においでいただき感謝申し上げます。
学科説明は各科の代表生徒2名ずつがプレゼンテーションで行いました。それぞれ3年生だけあって、自分の科に入学してどんなことを感じたのか、しっかりと自分の言葉で話してくれました。
また、意見発表では食品科一年生の森田さんが、「私の梨への関わり」という題で、堂々と自分の考えを発表しました。彼女は先日行った校内意見発表会で最優秀賞を獲得しました。とても一年生とは思えないくらい自分の考えをしっかりと持っています。これから県大会がありますが、活躍を期待しているところです。
引き続いて中学校の先生方に農業体験をしていただきました。今年は環境科が受け持ち実施しました。「コサージュづくり」「四つ目垣作り」「レーザー加工でプレート作り」の3つのテーマに分かれ行いましたが、指導には環境科3年生があたりました。中学校の先生が生徒になり、本校の生徒が指導したわけですが、いかがだったでしょうか。僕の目から見ると本校の生徒が懸命に指導していたことが印象的でした。
本校は「いのちから学び、いのちを育む」をテーマとした学習を進め、それぞれの科で他の学校では決して見られない貴重な体験を重ねています。本校の大きな特色である寮教育を含め、本校での教育の成果をしっかりと見ていただいたと思っています。ぜひ中学校の生徒たちに還元していただければと思っているところです。

校長室から 15

2015年6月29日 10時46分

先週の金曜日から今週水曜日まで期末考査が始まっています。1年生にとっては入学して初めて成績が出る考査になりますし、3年生にとっては就職試験を前にして3年の成績が出る大事な考査です。もちろん進学を希望している生徒にとっても、今回の成績が推薦を決定する場合の大事な要素となることは間違いありません。そういった意味では、少し大げさではありますが、自分の人生を左右することになるのかもしれません。精いっぱいがんばって欲しいと思います。
今日から2週間の予定で、ニュージーランドにあるフォレストビュー高校からゼイン・シン君(15)がやって来ました。3年生の山脇君の家にホームステイして学校に通ってきます。昨年は山脇君がニュージーランドに出かけましたが、その際のホームステイ先の生徒です。明日は倉吉市長に、あさっては県教育長にそれぞれ表敬訪問します。学校では授業に参加したり、部活動に参加したり、また実習もしたりと盛りだくさんな予定が組まれています。知らない外国でひとりで来ているわけですから、とても寂しくてたいへんなことも多いかもしれませんが、日本の文化をしっかりと吸収して帰って欲しいものです。
ゼイン君が帰国したあと7月17日からおよそ3週間の日程で本校の生徒が3人、ニュージーランドに研修に出かけます。ホームステイしてニュージーランドでの生活を体験することにしています。今年はゼイン君の家に3年生の小谷君がホームステイします。
このような交流は平成6年から続いています。途中、新型インフルエンザなどの外的な要因で行き来が途絶えそうになりながらもここまで続いてきたのは、進修会(同窓会)や県教委のご支援があったからこそと思っています。改めて感謝申し上げます。

校長室から 14

2015年6月22日 10時14分

中国高校選手権大会が各地で開催されています。6月20日と21日はアーチェリー競技が琴浦町で開催され、中国地方各地から123名のトップ選手が集まりました。
中国地方のアーチェリーの競技レベルはとても高く、広島県の選手の中には、高校生の大会をとおり越えて全国選手権のチャンピオンがいます。そんなこともあり、広島県をはじめ、山口県、岡山県の選手のレベルはとても高いようです。
そんな中にあって本校の男子チームは団体決勝トーナメントで4位に入りました。残念ながら準決勝で敗れましたが、その相手は広島県の全国チャンピオンがいるチームで、今大会男子団体優勝チームでした。そんなチームを相手に健闘したと思っています。3位決定戦もすばらしい戦いでした。残念ながら僅差で負けましたが、次の大会につながる善戦でした。準々決勝では広島県の3位のチームに勝っていますし、全国高校総体ではがんばってほしいものです。
剣道部も個人戦に3人が出場しました。3人とも3回戦までに姿を消しましたが、その悔しさをバネにして次の大会ではがんばってくれると思います。
先日は柔道の中国高校選手権大会がありました。生徒数の少ない学校でありますが、こんなに生徒たちはがんばっています。倉農が元気なのも生徒たちのがんばりがあるからこそだと思っています。

校長室から 13

2015年6月17日 10時05分

湿気も感じられるようになり、梅雨も本格的になったような気がします。
農業にとっては梅雨も大切な季節です。多すぎない程度に雨が降り、暑さが予感される夏に備えて欲しいものだと思っています。
今日が最終日ですが、3人の教育実習生が本校にやって来ています。東京農業大学からひとり、鳥取大学農学部から2人の学生です。それぞれの研究授業を見ましたが、まだまだの部分も多くありながら、いずれの学生も教員としての資質を感じました。実際の実物を授業に持ち込んだり、グループワークやスライドを使った授業展開など工夫の跡が見られました。生徒も真剣に取り組んでいた表情が印象的でした。
3人のうち2人は本校の卒業生です。高校時代に本校で農業の基礎知識を学んだり実際を体験して、さらに大学でしっかりと理論を勉強してきているようです。非常に意識も高く、普通科から進学した学生よりも数段上でがんばっているはずです。
今朝本校の職員に挨拶をしましたが、母校で教壇に立てた喜びや、改めて教員になりたいという決意、そして再び母校で教壇に立ちたいという夢を語ってくれました。本校出身で県内の教壇に立っている卒業生は何人もいます。その後輩となる夢が叶えられるよう応援したいと思っています。

今日は創立記念日です

2015年6月5日 18時43分

6月5日は本校の創立記念日です。
明治18年6月5日、今から130年前、本校は倉吉町堺町に鳥取県立倉吉農学校として誕生しました。
開校当時の定員は30人。第1回の入学生が語るところによれば実際の入学生は25人程度(実際の数は不明なんですね)だったようです。そして第1回の卒業式では7人に卒業証書が授与されています。今から考えるとなかなか厳しい卒業の門ですね。
そして明治20年には倉吉市大谷に移り現在に至っています。長い学校の歴史の中で、多くの卒業生を送り出した太子が丘に、今日も生徒たちの元気な声が響いています。
創立130周年記念式典は11月11日に倉吉未来中心で開催する予定です。多くの方の来場を期待しています。