育友会

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ごあいさつ     

育友会会長 衣笠優子

皆様には日頃より育友会活動にご理解とご協力をいただき、誠にありがとうございます。令和6年度、引き続き会長を務めさせていただくことになりました。一年間どうぞよろしくお願いします。

 さて、本校育友会の目的は、倉吉東高の教育方針である「倉吉東高のかたち」を踏まえ、積極的に協力し、保護者と教職員が一体となって、生徒を学習面、生活面から支援し、保護者一人一人が学び、参加・交流できるような活動をすることにあります。

 ここ数年、コロナの影響で十分な活動ができず、以前の活動が引き継がれぬまま会員の皆さまが次々と卒業されていきました。ようやく落ち着いてきた今、何をどうするのか、本当に必要な活動は何なのかと原点に立ち返って考え、今年度は早速、強歩大会での豚汁支援を復活するなど、その第一歩を踏み出しているところです。

 高校生である我が子達は、大人への過程の中で、最も大切な時期をこの学校で過ごしていますが、どんな中で学び、学校生活を送っているのか、見て感じることも必要だと思います。育友会では今年度、このような機会を少しでも取り入れていけるよう検討してまいります。「身近で参加しやすく、笑顔溢れる楽しい活動」を企画運営して、役員全員で一致団結して頑張りたいと思います。

 社会状況が変化しても変わらないのは、子どもたちを全力で応援する親の心であると思います。今後とも、会員の皆様が気持ちよく、充実感に満ちた活動となるよう心掛けてまいりますのでご支援、ご協力くださいますようお願いします。

※令和6年度よりこの育友会(PTA)コーナーは、保護者の皆さまにお伝えしたい情報を育友会本部役員が書いて、発信しております。

 
◎育友会ブログは令和5年度をもって終了しました
 

育友会IBブログリレー!!

2022年3月18日 18時22分

⑪数学(Mathematics)              担当:小松  剛志

~IB に挑戦してみようと思ったきっかけとその思い~
 3年前、御舩前校長先生から突然「仲間がほしい」と言われたことがきっかけです。学園祭の際にも「小松君は Lemmon は好きか?」と問われ、瀬戸内レモンでもいただけるのかと思ったのですが、「学園祭で一緒に米津玄師の Lemmon を歌おう!」と誘われたこともありました。いつも突然で無茶苦茶な人でしたが、どちらも自分の『わくわく』した気持ちに従い、挑戦を決意しました。
 私は、数学は世界共通の言語であると考えています。どのような形で実施されるかが不透明な部分も多くありますが、この世界共通の言語(数学)を学び、世界で活躍する人がこの倉吉東高校から多く輩出されることを願っています。


~「IBの数学」と「日本の数学」の共通点と違い~
 IB認定校となるために必要な書類の一つである「コースアウトライン」を作成し、気が付いた日本の現行の数学教育との共通点と違いについて何点かまとめます。アウトラインを作成するにあたっては、国際バカロレア専用の教科書を3社(Pearson,Haese,Oxford)比較検討しました。日本語版のバカロレア対応教科書は現時点では作られておらず、全て英語の教科書です。(ちなみに小松は英語のスピーキング能力は皆無、読み書きはある程度できるというレベルです。)

【共通点と違い】
① 記号,数式
 やはり、数学は世界共通の言語です。記号や表記法には大きな違いがなく、どこの国でも「1+1=2」です。国によって、多少表記は異なりますが、(例えば不等号が日本は≧に対して,世界では ? )抵抗は少ないはずです。夏休み期間に、英語で書かれた3社もの英語の教科書を読めたのは(すべて読んだわけではないですが)、この抵抗の少なさゆえだと感じました。数学はあらゆる学問の基礎であり、世界を語る言語。そのすばらしさを伝えることができる教員になりたいものです。

② カリキュラム
国際バカロレアの数学は、「AA(Analysis and approaches)」と「AI(Application and interpretation)」という2つのコースに分かれます。「AA」は微分や積分、代数に重きをおき、主に大学で工学、物理学、数学、経済学(理論)を専攻したい人におすすめです。一方「AI」は統計学に重点をおき、大学で統計学を用いる学問(社会科学や心理学)を専攻したい人におすすめです。これら2つのコースがレベルに応じて「Higher Level」と「Standard Level」に分かれています。海外の大学の進学を目指す際は、相手先の大学が受け入れ条件としてどのような応募条件(requirement)を課しているかを確かめる必要があります。このように、一人ひとりが目指すキャリアに応じて、コースを選択するところがIB数学の一つの特色となっています。(日本は理系だったら〇〇学部となりがち。バカロレアは〇〇という学問を学びたいからAAを選択というイメージ。)現在、倉吉東高校で開講を準備しているのが「AA」の「SL」と「HL」ですが、将来的には両方のカリキュラムが開講され、生徒が進路を幅広く選択できるようになることを願っています。

③ 学ぶ内容
HLは、一言でいえば「日本の高校数学+大学1年」といった感じでしょうか。線形代数学やマクローリン展開,微分方程式(同次系、非同次系、マルサスの人口論…)など、日本では大学1年生や2年生で理系学生が学習する内容まで含まれています。最終試験で獲得したスコアをもって、大学に進学できることを考えると、世界で活躍できる即戦力を求めているというメッセージだと受け止めています。

④ 関数グラフ電卓
バカロレア数学では、基本的に試験中も関数グラフ電卓持ち込み可です。電卓で計算することも、関数の式を入力して出てきたグラフを考察して解を導く、なども認められています。ここは現行の日本の教育と大きく違う点です。これらのツールを使いこなし、数学の本質的な部分を考察する。これは私も大きく共感した取り組みの一つです。


~最後に~
1回のブログでは書ききれない点も多くありますが、今後、倉吉東高校の普通科の生徒と、IBコースの生徒が互いに刺激となり、多様性の中で大きく成長して世界へ羽ばたいていってくれることを心から願っています。