著者講演会を実施しました
2013年11月13日 00時00分11月13日、2年生の必読図書である『自由と民主主義をもうやめる』の著者である佐伯啓思先生(京都大学大学院人間・環境学研究科教授)にお越しいただき、著者講演会を実施しました。
佐伯先生には2007年に、第6回国際高校生フォーラムのゲストコメンテーターとして基調講演や講評などで大変お世話になりました。
2回目のご来校となった今回の講演会では、〈学びの力 -「知ること」と「考えること」〉という演題で、佐伯先生がこれまでに読んでこられたさまざまな本や、ニーチェや西田幾多郎などさまざまな先人の思想を取り上げながら「学ぶこと」についてお話をしていただきました。「ものを考えたり読んだりすることは、自分が育ってきた文化なしでは語れない」と、物事を理解することの背後にある文化的要素の影響や、論理だけで理解するのではなく感覚・情緒を磨くことの大切さを語られました。
講演会の様子 生徒会長による謝辞
また、大会議室に会場を移して行われた講演会後の座談会は、参加した80名を超える生徒から多数の質問が寄せられ、大変有意義な会となりました。今回の講演会の内容からだけでなく先生の著作の内容からの質問など、さまざまな内容の質疑応答がなされ、思想・宗教・天皇制・憲法などから考える日本文化や日本人の精神についてのより深い内容の話が繰り広げられました。また自分の“学び”の方向づけをするのは「自分の経験から自分をとらえ直すこと」だというお話は、これからよりいっそう“学び”を深めていく高校生へのよき指針となったのではないでしょうか。
参加した生徒たちは佐伯先生のお話に大変に感銘を受けたようで、座談会終了後に今回ご紹介いただいた本を早速図書館で借りて読む生徒の姿も見られました。
座談会での佐伯先生 皆、熱心に聞き入っています
佐伯先生には大変ご多忙にも関わらず今回の講演会に来ていただいたこと、また長時間にわたり貴重なお話をしていただいたことに、倉吉東高の生徒職員一同、多大なる感謝の意を表する次第です。