読書・小論文活動概要

 本校では、平成8年度から平成30年度まで読書小論文活動を実施していました。1・2年生は、夏休みと冬休みに課題図書の読書と小論文の作成を行い、優秀作品は「志在千里」に掲載し、また課題図書の著者を招いての講演会等も行い、読解力や表現力の向上に一定の成果を収めてきました。現在は図書館での図書館ゼミや読書会など、本に親しむための活動を積極的に行っています。 
 平成19年度からは、進んで読書を行い、主体的に学びながら向上しようとする人間の育成を目指して、朝読書の取組みを開始しました。 

著者講演会

2016年11月21日 13時30分

2016年11月16日(水)に著者講演会を実施しました。今年は、本校の必読図書の一つ「先生はえらい」(ちくまプリマー新書)の著者である神戸女学院大学名誉教授内田樹先生より「移行期を生きる」を演題にご講演いただきました。

 

冒頭で、現在の教育では「移行期を生きる」ための知恵と力が育成できていない、ということを指摘され、激動の時代を生きる若者へのメッセージとしてお話いただきました。

グローバリズムの進展による社会や経済の早すぎる変化に対して、どう対処すればよいのかを十分に分析・議論することができていないという現代社会の問題を、メディアや教育の現状、国際情勢などを踏まえて説明していただきました。そして、これからの未来を担う高校生に向けて、何が起きるか分からない世界だからこそ、グローバルな視野を持つことや自分の内面をよく見つめることが大切だというお話をユーモアを交えながら分かりやすくしていただきました。知性を高め、発揮するためのヒントをいただき、生徒にとっても大いに刺激になったようです。

 

また、講演会後に行った本校生徒との懇談会には、47名の生徒が参加しました。AI(人工知能)について、グローバル資本主義の進展とテロリズム、自分の意見を相手に理解してもらうためにはどうすればよいか、など様々な質問に対してとても丁寧に答えていただきました。あっという間に予定時刻となり、まだまだ質問し足りない生徒もありましたが、様々な視点からお話をしていただきとても中身の濃い時間になりました。

内田樹先生、本当にありがとうございました。

  
            講演会の様子                 メディアの役割について質問

  
   懇談会にも多くの生徒が参加しました      和やかな雰囲気の中、質問にも丁寧に答えてくださいました