読書・小論文活動概要

 本校では、平成8年度から平成30年度まで読書小論文活動を実施していました。1・2年生は、夏休みと冬休みに課題図書の読書と小論文の作成を行い、優秀作品は「志在千里」に掲載し、また課題図書の著者を招いての講演会等も行い、読解力や表現力の向上に一定の成果を収めてきました。現在は図書館での図書館ゼミや読書会など、本に親しむための活動を積極的に行っています。 
 平成19年度からは、進んで読書を行い、主体的に学びながら向上しようとする人間の育成を目指して、朝読書の取組みを開始しました。 

著者講演会

2018年11月29日 11時52分

11月28日(水)5.6限に著者講演会を実施しました。今年は、本校の必読図書の一つである「軋む社会」(河出文庫)の著者である東京大学大学院教育学研究科 教授 本田由紀先生より「軋む社会を結びなおす-日本社会における教育・仕事・家族の関係における課題」を演題にご講演いただきました。

ご講演の中で、日本の社会が教育面、賃金面、経済面、家族関係などにおいていかに悲鳴を上げているかについて、説得力のある資料を示しながら話していただきました。また、ブラック企業による「やりがいの搾取」のしくみ、雇用契約時のジョブ型正社員での契約への移行、コミュニケーション能力や独創性、問題解決力などのような本質的で情動に根差した能力が求められる社会(ハイパーメリトクラシー)等についても問題提起していただきました。

一方、「新たな社会モデル」についての提言もいただき、これからの社会を生きていく本校生徒にとって大変興味深いものになりました。


また、講演会後に行った本校生徒との座談会では、和やかな雰囲気のなか、参加50名の生徒の質問に一つひとつ丁寧かつ明快に答えていただきました。生徒たちは積極的に質問することで、さらに「軋む社会」をいかに再生していくかについての認識が深まりました。本田由紀先生、本当にありがとうございました。



講演の様子

生徒副会長が謝辞を述べてくれました

講演の後の座談会の様子