著名人講演会を行いました
2025年10月6日 15時34分演題 『フェイク』の時代を生きる ~メディアとの付き合い方~
講師 日下部 聡 氏(毎日新聞社 論説委員)
講演の冒頭では、母校での高校生活の思い出や、記者として新聞記事がどのように取材され、作られているかという仕事の裏側について語られました。その後、フェイクニュースやディープフェイク(偽の画像や映像)など、真偽の定かでない情報がSNSを通じて拡散されることの危険性を指摘され、石川県の災害時に広まった誤情報や、コロナ禍でのデマの事例を通して、こうした情報が時に命に関わる問題になり得ることが紹介されました。
また、同じような意見ばかりが届く「フィルターバブル」や「エコーチェンバー」といった現象により、情報が偏りやすくなる現状にも触れられました。SNSが「無料」で利用できる背景には、私たちのプライバシー情報が提供され、それが広告などに活用されているという仕組みがあることについても説明がありました。
さらに、情報に対して受け身になるのではなく、自分自身で事実を知ろうとする姿勢の大切さが語られました。私たちが情報を受け取る際、同じ事実でも視点を変えることで見え方が異なり、複数の報道に触れることで多面的な理解が深まるという点について語られました。 最後に、情報やメディアをうまく活用し、それぞれの進路や未来に役立ててほしいと締めくくられました。
生徒会長 謝辞より
「時にはあいまいさに耐えることも必要」という言葉が強く印象に残りました。特に災害時などの不安が広がっているときには、一度立ち止まって考えれば間違っているとわかることでも簡単に信用してしまうので、発信する側も受け取る側も注意が必要だと思いました。メディアとの付き合い方や情報の活用方法について改めて考えるきっかけとなりました。貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました。
生徒会長 謝辞
講演会後の座談会