進路指導の方針

本校では,将来仕事をすることを通して社会に貢献することができる人材の育成をめざしています。倉吉東高3年間の教育活動を通じて,幅広く豊かな教養はもちろん,社会から求められる力や自らの「生きる力」を身につけていきます。

具体的には以下のような取り組みを行っています。

  1. キャリア教育の観点から,将来の進路を考える指導
  2. 自らの人生に高い志を持ち,実現に向けて主体的に取り組む指導
  3. 互いに刺激しあい,高め合う集団の育成
  4. 個々の進路目標に対応した適切な指導(面談,添削,推薦入試指導,小論文・面接指導)

進路講演会での質問回答

2009年10月3日 00時00分
   長江先生から質問への回答をいただきました
2009.9.21

Q1

子どもから「自分の長所はなにか言ってみて」と言われることがあります。どうしても悪いことが目につき、パッと長所を言ってやれないというのが現状です。長所って、言われるとうれしいですが、言ってやるのは難しい。親は長所だと思っていても、本人はそう思ってないときはどうアドバイスしたらよいやら…(1年)

私も毎日誰かの長所を探していながら、家族には日ごろそのようなことをしていないと反省しました(笑)ご家族は関係が近く、お互いをよく知り、よいところも悪いところも日常的に見すぎているため、いざ言葉にするとなると難しいこともあると思います。お子様が、ご自分では長所だと思っていない場合は、長所が現れている行動を取り上げ、その行動のどこがどうよいのかを伝えることが必要であるように感じます。私も学生との面談で、本人は大した長所がないと感じているケースがよくあります。長所は、本人からすると何気なくとっている行動の中にあると思いますので、それが保護者の方からみると「こう見えている」と伝えることで、お子様の気付きにつながるのではないかと思います。

Q2

大学を卒業しても、すべての人が大企業や有名企業に勤めれるとは限らず、巷ではあんなにいい大学を卒業されたのにアルバイトやショップの店員だったり、高卒でも入れるような仕事をしておられると話を聞いたりします。お給料のことを考えると、大卒の方がよいことがわかりましたが、上の子もまだ就職が決まらず、大学進学して就職ってどんなものか考えてしまいます。自分のやりたい分野なら小さい会社でもいいと思いますが、主人は大学まで出たんだから、ええかげんな会社じゃいけんぞ!と言っています。その辺はいかがでしょうか…。(1年)

保護者の方の感覚からすると、大学を出たことそのものに価値をおかれることは当然ですが、現在の進学者数の多さでは、大学を出たことが「普通」となってしまい、それだけで優位性につながるとは考えにくいように思います。(資料P.14参照)ご本人が持っている興味や目的、特性はどのようなものか、またそれを企業がどう捉えるかの両面を意識できれば、お子様が求める働き方につながると思います。

Q3

各学年に応じた話を聞いてみたいです。1年生であれば、今の時点で重点を置いておかなければならないことは何なのかなど具体的にお聞きしてみたいです。(1年)

キャリアは、生涯にわたって遂行する様々な立場や役割の連鎖ですので、目的を決めて逆算する活動と異なり、「この時期にこれを」といったものはないように思います。各学年での学習や学校行事に力いっぱい取り組む過程で、「自分」と「働くこと」との関係づけや意味づけの種が得られます。1年生ですと、特に文理選択が大きな選択の機会ですので、得意・不得意科目といったことにとらわれすぎず、今どんなことに関心をもっているのかを考えながら、その関心を広げ、深められるような文理選択をしていただきたいと思います。(資料P.37参照)

Q4

最近の学生の動向について(どういう所に人気があるのか、その理由はなど)(1年)

文系・理系または男・女でも異なりますので、一概には言えませんが、安定を求める学生が単純に大手企業を志向する傾向が強まっているように思います。また個人的な感想ですが、昨年まで多数見られた自動車を中心としたメーカー志望者がやや減少し、商社やコンサルティングなどの業界を志望する学生が増えているように感じます。景気に左右されず、「目のつけどころ」で利益を得るイメージの業界の人気が、やや強まっているようです。人気企業ランキング、などの言葉で検索すると、様々な調査結果を見ることができますが、参考までに→http://www.nikki.ne.jp/event/20090227

Q5

資料の一番最後のPCの画面があり、何の検索ができるのかな…と思いました。(1年)

時間不足でご説明できず、申し訳ありませんでした。資料の最後で、独立行政法人・労働政策研究・研修機構が提供する、職業とキャリアに関する総合サイトをご紹介しておりました。このサイトでは、職業503種類の紹介をはじめ、適職診断など様々な項目が掲載されており、関心のあることを手がかりに、職業とキャリアについて考えることができます。