進路指導の方針

本校では,将来仕事をすることを通して社会に貢献することができる人材の育成をめざしています。倉吉東高3年間の教育活動を通じて,幅広く豊かな教養はもちろん,社会から求められる力や自らの「生きる力」を身につけていきます。

具体的には以下のような取り組みを行っています。

  1. キャリア教育の観点から,将来の進路を考える指導
  2. 自らの人生に高い志を持ち,実現に向けて主体的に取り組む指導
  3. 互いに刺激しあい,高め合う集団の育成
  4. 個々の進路目標に対応した適切な指導(面談,添削,推薦入試指導,小論文・面接指導)

進路講演会での質問に回答2

2009年10月3日 00時00分
長江先生からの回答2

Q6

何になりたいかわからない子どもに、家庭としてどんな言葉を、どんな態度をとるのがいいのでしょうか。(1年)

高校生の年齢では、「私にとってこれが重要、こうなりたい」と決めつけてしまうには、あまりに若いと感じます。なりたいものは、「そんな職業に就くとは思ってもいなかった」という職業に興味をもったり、「そのことを知らないということも知らなかった」というような学びがあったりして、その積み重ねの結果選択し、作っていくものだと思います。よってお子様は、未知の仕事や学問、自分に出会えるように、学ぶ姿勢と決めていた以外のことを受け入れる姿勢をもつことで十分であると思います。ご家庭では、結論を迫りすぎず、今起きていることがお子様のキャリアにつながるかもしれない、という今の状況を楽しんでいただけたら理想的です。小さなことでも、関心を持っていることには協力的に接する、なぜ関心をもっているのか会話を通して一緒に考える、またご本人の強みであると思うことを口に出して伝える、などの協力で、未知との出会いを意味あるものにできると思います。

Q7

健康面で不安のある上の子(大学2年生)の就職について不安があります。(特定疾患の持病)どのようなサポートをすればよいのか、お聞きできれば…。(1年)

特定疾患の持病を抱えながら勉学に励まれているとのこと、大変な努力をなさっていることと思います。詳しい状況がわからないため、適切なお答えでなかったら申し訳ありませんが、特定疾患の方の少ない支援経験から申し上げます。持病の特性上できない活動がある場合は、それを隠して選考を受けても、入社後本人に負担がかかってしまいますので、あらかじめ伝えるほうがよいと思います。その時に、対処法などがあれば併せて伝えることで、先方も任せられる業務が明確になり、受け入れられる可能性が高まります。また、そうした持病を抱えていることで、困難を乗り越えたり、工夫をしたりといった経験を豊富にお持ちのことと思います。そのことは必ず強みとして伝わると思いますので、どういった努力をしてきて、どのような考え方を得たのかを振り返り、言葉にしておいてほしいと思います。最も身近で支えてこられた保護者から見て、お気づきのことをぜひお子様にお伝えいただきたいと思います。

Q8

私の友人のお子さんで、大阪市立大学と同志社大学の法学部に受かったのですが、就職に有利ということで同志社を選ばれました。今日の講演とは逆行するようだと思いますが、いかがでしょうか?(2年)

法学部から、どのような進路をお考えであったか、またどのような情報を元にご判断されたかにもよると思います。例えば弁護士をお考えの場合、最新の結果では合格者数だと同志社、合格率だと大阪市立大学が上位に位置しています。こうした情報の片方だけを見ますと、どちらかがよいように見えてしまうことがあると思います。また、一般的に私立大学は就職支援を強くPRする傾向にあります。多くの情報を多面的にご判断いただく必要があると思います。

Q9

大学における就職活動のステップについて説明がありましたが、詳細な情報は大学のホームページどれでも見ることができるのでしょうか?(2年)

講演でご紹介したのは、おおづかみな一般例ですので、そうした内容でしたらいろんな大学のHPに掲載されていると思います。ただし、就職活動のスケジュールとしてではなく、大学がどの時期にどういう支援活動をしているか、という観点で書かれているものが多いため、それを見て解釈することになると思います。就職活動のステップ自体は、文系・理系、受験先の業界・企業、地域によってもかなり差がありますので、ひとつのマニュアル化されたもので理解をすることは難しいと思います。特定の志望先がおありでしたら、わかる範囲でお答えすることはできると思います。