2年5組の保健の授業で、環境問題についてグループでの探求学習を行いました。
8つの班に分かれて、「環境問題に関すること」について各班でテーマを設定し、図書館で本を使って設定したテーマについて調べました。
ひとくちに「環境問題」といっても、酸性雨、紫外線などの比較的身近なものから沈みゆく島・ツバルやハイブリッドカーなど最近の話題まで、とても幅広いテーマ設定がなされていました。その設定したテーマについて現状と課題を調べることで理解を深め、「自分たちにできることは何か」「ここから得られることは何か」などを各班で意見交換をしながら考えていきます。
県立図書館からもたくさんの本を借りて提供しました 調べて、読んで、インプットして、考えていきます
さらに、そこで調べたことを模造紙にまとめ、各班ごとに発表を行います。「自分たちが調べたことを他の人にわかりやすく伝えること」も、授業の重要なねらいのひとつです。
また、各班の発表後には、ワークシートを用いてクラス内で相互評価及び自己評価も行いました。
「伝わること」を心がけながら模造紙にまとめます 写真や図版、イラストも入れて工夫していきます
各班で発表して、質問も受けます 各班の発表後にワークシートで相互評価を行います
この探求学習には、図書館が支援という形で関わっています。授業担当者と相談しながらテーマに沿った資料を準備したり、ワークシート等の情報を提供しています。また、授業にも参加して資料や情報の探し方、まとめ方などのアドバイスを行いました。授業と連携することで、図書館は生徒の論理的思考力や表現力を高める支援を行い、主体的な学習者の育成に貢献していきたいと考えています。
今回まとめたポスターは、近日中に図書館で展示を行う予定です。生徒たちが実際に探求学習で使用した資料も合わせて展示します。ぜひご覧ください。
1月16日に担当職員で読書小論文委員会を開催し、1月9日の小論文品評会で選出されたクラス代表作品の中から優秀作品を選考しました。
選考は、1年生担当の先生と2年生担当の先生に分かれて行われました。「表現は稚拙なところがあるが、しっかりとした主張がなされている」「比喩が独創的で、その発想に感心した」などの意見が寄せられ、白熱した選考会になりました。
選考会後は、来年度に向けての協議などを行いました。今後も、読書小論文活動をより充実させていけるように取り組んでいく所存です。
今回選ばれた優秀作品は、冊子『志在千里』34号に先生方の寸評とともに掲載されます。楽しみにしていただくとともに、この冊子が今後の皆さんの小論文学習の参考になれば幸いに思います。
みんなで熟考中…(1年生分の選考の様子) 課題の要点は押さえてあるか?(2年生分の選考の様子)
本日6・7限に、1・2年生の小論文品評会を実施しました。今回は、冬季休業中に書いた小論文の品評会です。
8月に引き続き今年度2回目の品評会ということもあり、1年生も前回よりも充実した話し合いができたように見受けられました。
グループに分かれて読み合い、話し合います 寸評欄にそれぞれコメントを書き入れます
2年生は、これが最後の品評会です。そして、今後は大学入試に向けて小論文の重要性をより実感することも出てくるでしょう。各クラスの担任の先生からも「評価のポイントを押さえながら他の人の小論文を読むことで作品の良し悪しが見えてくるようになる。それが、自分の小論文を客観的に見ることができることにつながる」「課題に即した小論文を書くことは、課題を出した人の“意図”を汲み取ること。それはすなわち、相手の思いを酌むことであり、他者への配慮ということだ」という、入試に向けて、また今後の人生に向けてのアドバイスがなされていました。
グループで出た意見を代表者が発表します 6つの評価ポイントをもとに、クラス代表作品を選出
今回の必読図書
【1年生】
1組『名画を見る眼』 高階秀爾/著 岩波書店
2組『科学の目 科学のこころ』 長谷川真理子/著 岩波書店
3組『野の花の入院案内』 徳永進/著 講談社
4組『ことばと文化』 鈴木孝夫/著 岩波書店
5組『疑似科学入門』 池内了/著 岩波書店
【2年生】
1組『生物と無生物のあいだ』 福岡伸一/著 講談社
2組『反貧困』 湯浅誠/著 岩波書店
3組『日本のデザイン』 原研哉/著 岩波書店
4組『わかりやすいはわかりにくい?』鷲田清一/著 筑摩書房
5組『寝ながら学べる構造主義』 内田樹/著 文藝春秋
12月21日の放課後、オーケストラ部・合唱部の演奏による図書館クリスマスコンサートを開催しました。今年で3回目の開催になるこのコンサート、雪まじりの雨が降るとても寒い日ではありましたが、たくさんの生徒・先生方が聴きに来てくれました。
オープニングは、合唱部の皆さんによる「ぜんぶ」。今回は特別に小谷先生も加わっての合唱となりました。
合唱「ぜんぶ」 小谷先生も特別参加!
次はオーケストラ部1年生による木管三重奏「落ち葉の舞う季節」と2年生による木管五重奏「フィッシャーマンズ・ホライズン」。美しい音色に皆が聴き入ります。
木管三重奏「落ち葉の舞う季節」 木管五重奏「フィッシャーマンズ・ホライズン」
そして、弦楽五重奏「王宮のロンド」。これはゲーム「ドラゴンクエストⅢ」で流れていた曲です。
最後は弦楽五重奏「エトピリカ」「ビビデバビデブー」。この2曲はよく知られていることもあり、つい口ずさむ人もいたのではないでしょうか。
弦楽五重奏「王宮のロンド」 弦楽五重奏「エトピリカ」「ビビデバビデブー」
30分という短い時間ではありましたが、皆がとても心地よい時間を過ごすことができました。
合唱部の皆さん、オーケストラ部の皆さん、素敵な合唱・演奏をありがとうございました♪
12月19日の放課後、図書館ゼミ「イギリス文学の愉しみ」第2回を開催しました。
10月の第1回に引き続き、しまねブックトーク研究会代表の宇田祥子さんに来ていただきました。今回はクリスマス目前ということで、最初にクリスマスに関する本の紹介とストーリーテリングを楽しみました。
まずは『クリスマス物語集』に収録されているお話「だれが鐘をならしたか」(レイモンド・M・オールデン作)のストーリーテリングから始まりました。今回は15分ぐらいと短いお話でしたが、皆すっかり作品世界に引き込まれました。そして、たくさんのクリスマス絵本を紹介していただき、絵本ごとにキリストの誕生の場面を見比べ、「絵本によってこんなに描かれ方が違うんだ」と、新たな発見を楽しみました。
皆が宇田さんの語りに聞き入ります 『クリスマスものがたり』という切り絵の絵本です
その後、今回のテーマであるイギリスのファンタジー作家、ローズマリ・サトクリフについて、前回同様に代表作の紹介と写真による作品舞台の紹介をしていただきました。サトクリフは史実に基づいた作品を数多く残しており、作品の持つ力を余すところなく紹介する宇田さんのお話と歴史の重みを感じさせる作品舞台の写真には皆が圧倒されていました。
終了後は、今回紹介していただいた本を皆がこぞって見ていました。今回紹介された絵本『クリスマスものがたり』の作者である切り絵作家パメラ・ドルトンの切り絵の現物や翻訳前の絵本なども、特別に宇田さんの計らいで見せていただくことができ、参加者一同とても有意義な時間を過ごすことができました。
サトクリフの作品舞台の写真を見ました 終了後、皆が思い思いに本を手に取っています
今回紹介された本
★クリスマスの絵本★
『クリスマス物語集』中村妙子/編訳 偕成社
『クリスマスのものがたり』フェリクス・ホフマン/作 福音館書店
『うまやのクリスマス』マーガレット・ワイズ・ブラウン/文 童話館
『馬小屋のクリスマス』アストリット・リンドグレーン/文 ラトルズ
『クリスマスものがたり』パメラ・ドルトン/絵 リトルベル ほか
★サトクリフの作品★
『第九軍団のワシ』 猪熊葉子/訳 岩波書店
『銀の枝』 〃 〃
『ともしびをかかげて』 〃 〃
『運命の騎士』 〃 〃
『ケルトの白馬』 灰島かり/訳 ほるぷ出版
『闇の女王にささげる歌』 乾侑美子/訳 評論社 ほか
図書館ゼミ「イギリス文学の愉しみ」を開催します
今年度の図書館ゼミ「イギリス文学の愉しみ」を、10月の第1回に引き続き、第2回を12月19日(水)に開催します。
講師は第1回と同じく、宇田祥子さん(しまねブックトーク研究会代表) です。
今回は、主にローズマリー・サトクリフについて語られます。サトクリフは『ともしびをかかげて』などのローマン・ブリテン4部作や『アーサー王と円卓の騎士』などのアーサー王シリーズで有名なファンタジー作家で、非常に読み応えのある作品を数多く残しています。前回と同じように、この春に宇田さんが実際にイギリスに行かれて撮影された作品舞台の写真をたくさん見せていただく予定です。
また、今回はクリスマスが近いということで、クリスマスのおはなしのストーリーテリング(素話)も予定されています。
本校の生徒以外に、聴講を希望する高校生、一般の方も参加することができます。サトクリフの作品を読んだことがない方も大歓迎です。準備の都合上、希望の方は倉吉東高校までご連絡ください。
図書館ゼミ「イギリス文学の愉しみ 第2回 ローズマリー・サトクリフを中心に」
日 時:12月19日(水) 午後4時~午後5時30分
会 場:倉吉東高校 図書館
〈連絡先〉
倉吉東高等学校 担当・前田
電 話:0858-22-5205 ファクシミリ:0858-22-5206
図書館では毎月、「図書館ニュース」と「新着図書案内」を発行しています。
2年1組と2年2組の保健の授業で、環境問題について図書館を活用した学習が行われました。
まずは、地球環境や生態系などについて取り上げた図書の中から、自分が興味を持ったものを選んで読み、書いてある内容や自分が感じたこと、「これはみんなに伝えたい!」と思った事柄をレポートとしてまとめます。
地球環境の現状を撮影した写真を見て… 本を読んで得たもの、感じたことをそれぞれまとめます
最後の時間には、2人1組になって「記者会見での会見者と新聞記者」という設定で、自分が調べた内容を相手に伝えます。まず、授業担当の紙本先生から「聞くだけの授業では学んだことが頭に残る割合は5%だが、人に教えること・学んだことを実践してみることで90%頭に残る」という説明がありました。ここでも「協同的な学び」の実践が行われています。
教えること・実践することで90%の内容が頭に残る! 何をどのように伝えようか…1分間で内容整理
伝える際にはレポートは見ずに、本を読んだ中で自分の頭や心に残ったことを中心に相手に伝えます。ポイントは、伝える側は「身振り手振りなどを活用して伝える姿勢」、聞く側は「頷き、相槌、繰り返し」。「自分の話を通して相手の心に何かを残す」ということを目指して、皆とても熱心に取り組んでいました。
身振り手振りも効果的に使って伝えます 自分が聞いたことを、みんなに向けて伝えます
紙本先生によると、「環境問題を考える上で大事なのは、知識よりも実践力。 これをきっかけに環境問題のニュースなどにも興味を持って目を向けることも実践のひとつ」とのこと。生徒たちからも「今回調べてみて初めてわかったこともあって、調べることの大事さを感じた」「まず身近なところから取り組みを実践していきたい」との感想も寄せられました。
今回の授業の中で、本で調べ、伝えて、話を聞いて、得たものはとても大きかったのではないかと思います。これからも、環境問題のことに限らず、いろいろな事柄について今回のように主体的に学ぶ姿勢を大事にしていきたいですね。
本日、2年生の必読図書である『日本のデザイン』の著者である原研哉さんをお迎えして、著者講演会を実施しました。
「新しい常識で未来を作ろう」という演題で、数多くの画像を用いて、日本文化(LOCAL)を磨きぬいて世界に寄与することが「GLOBAL」であるということ、また「EMPTY」すなわち「空っぽ」というのは何者でもないけれども何にでもなり得る、それが日本の美意識であるということなどを語られました。
終盤には現在手がけておられるプロジェクト「
犬のための建築」について、実際のプレゼンテーション資料やウェブサイトをもとに紹介され、この取り組みで新しくどんなことができるのか、またどんなコミュニケーションの可能性が生まれるのか、とても楽しみにされているとの話がありました。
講演会の様子 生徒謝辞・花束贈呈
また、講演会後の座談会では120名以上の生徒が大会議室に集まり、多くの質問とそれに対する原さんの含蓄あるご回答のやり取りで大変有意義な時間を過ごしました。中でも、「未知化」すなわち生まれて初めて見るような感覚で対象をとらえることで、自分がいかに「わかっていないか」を知ること、そして「もっと知りたい!」と思うことの大切さは、多くの参加者の心に残ったと思います。
原さんには大変にご多忙にも関わらず今回の講演会に来ていただいたこと、また長時間にわたり貴重なお話をしていただいたことに、倉吉東高の生徒職員一同、多大なる感謝の意を表する次第です。
大盛況の座談会の様子 「言葉の連鎖」により言葉をつなげることの大切さ